私は、小学校の入学式でお揃いの赤いベレー帽を被って演奏をする吹奏楽部の先輩を目にした時から、ずっと吹奏楽部に入部するのを楽しみにしていました。
毎週行われる集会の時や、学校行事で吹奏楽部が演奏するたびに目を輝かせて見つめ、中でもトランペットを演奏する姿がとてもかっこよかったです。
小学校では四年生から部活動が許可されるのですが、すぐに吹奏楽部に入部しました。

 

しかし、実際入部してみるとなかなか楽器に触らせてもらえず、腹筋背筋、ジョギングと体育会系の毎日。
すぐに楽器の演奏を教えてもらえると思っていただけに不満な毎日でした。
一ヶ月ほどたってから、ついに憧れのトランペットに触れる日がきたのですが、全く音が出せませんでした。

 

あんなに綺麗な音色を奏でる楽器なのに、自分には音さえ出すことが出来ないことに子供ながらショックでした。
それからは毎日マウスピースを持ち歩いて、音を出すことに挑戦する毎日。
初めてマウスピースを装着したトランペットから音が出た日は今でも忘れられません。

 

その後、音階に合った音を出す練習をしたり、曲を練習したり音楽漬けの小学校時代でした。
大人になった今でも、ベレー帽を見るたびに当時のことを思い出し、懐かしい気持ちでいっぱいになります。

 

 

 

中学・高校の時、吹奏楽部でトランペットをやっていました。
やはり最初に音が出たときは嬉しかったですね。
自分は吹奏楽部の中では上手いというレベルではなく自分の居場所を見失っていました。

 

でも、中学3年の時にふと野球の選手別応援歌を吹いてみたところ、とても気持ちよく吹けて楽しいと思いました。
それからは練習終了後に野球の応援歌を吹く事にしました。
それは、高校に入っても続きました。

 

高校の時はプロ野球の選手別の応援歌を耳コピして練習後に吹いていました。
すると野球部の間で噂になり一部の人からこの選手の応援歌を吹いて欲しいと頼まれるようになりました。
そして、高校野球の地区予選でも打席に立っている時に吹いて欲しいと言われ吹奏楽部全員に教える事になりました。

 

その時は顧問の前で曲を吹きそれを顧問が各楽器用に譜面にする作業でした。
その時に自分は初めて必要とされているんだと思うと今までトランペットをやってきて良かったと思いました。
一芸を磨くと自分を高める事ができると気付かせてくれたのはトランペットでした。

 

 

 

私の結婚式で、大学時代に一番仲の良かった友達がウクレレを弾きながら歌を歌ってくれたのがとても印象的でした。
その友達は子供の頃から楽器を習っていたわけでもありませんでしたし、大人になってからも特別音楽系の習い事をしてもいませんでした。
でも、私の結婚が決まり、「式に出て欲しい」と久しぶりに連絡すると、「最近ウクレレにはまってて」と言ったのでした。

 

大学時代一番仲が良かったので、「スピーチでもお願いできないか?」と頼んでみると、「ウクレレを弾こうかな。
間に合うかどうか分からないけど」と言いました。
その友達は私の友達の中でもずば抜けて一番のキャリアウーマンでかなり仕事がハードそうです。

 

いつもパソコンを片手に持ち歩き、休みの日でも出勤したり、連絡が常に入ってきたりと、私には想像も出来ないような多忙な毎日を過ごしているような人です。
「気持ちは嬉しいけど、どこをどう見てもウクレレを練習する暇は無さそうだな」と思っていました。
それなのに結婚式当日、さらりとスピーチした後、ウクレレを取り出し弾き語りしてくれたのです。

 

会場中が大喝采でした。
「出来る人って何でも出来るんだな〜」と我が友達ながらとても感心させられました。

 

 

 

みなさん、楽器を練習する際、何個の楽器を使用されていますか?多くの方が1つの楽器を専門にされていることでしょう。
私も以前まではテナーサックスのみを専門に活動していました。
この度、所属しているバンドの関係でフルートを掛け持ちで演奏することになりました。

 

自分の専門楽器ですらままならないのに、追加で他の楽器を演奏するのは大丈夫なのか、できるようになるのか不安ながらも練習に取り組みました。
はじめはもちろんのこと、なかなかうまくいきませんでしたが、段々フルートが吹けるようになってきた時にテナーサックスを吹いてみると不思議なことに以前よりも上達していました。
おそらく、息の使い方、音程の取り方、音域の違いにより、体に染み付くイメージが変化したためだと思われます。

 

なのでもし今自分の専門楽器がうまくいかず壁にぶち当たってる方はぜひ一度ほかの楽器もやってみたはいかがでしょうか。相互作用により専門楽器の上達もできるのではないでしょうか。